Department

戻る

栄養領域 駿藤晶子

給食経営・管理学研究室

 給食経営・管理学研究室では、真空調理に関すること、牛乳摂取に関する意識・実態、精神疾患患者の栄養・食事に関すること、AIを利用した食事調査法の開発に関することを中心に研究を行っております。いわゆる「給食」という枠にとらわれずに幅広いテーマの中で研究をしています。学部生や大学院生の研究テーマは一人1テーマずつ担当してもらい、出てきた結果を最終的に実際の栄養管理や食育の現場で管理栄養士として、どう生かしていくのかを中心に考察をしてもらうことが重要だと考えています。

 研究もしっかり行うけど、息抜きも忘れないように、同じ研究室に所属した者同士、教員や学生の交流の場をなるべく多く設けるようにしています。

研究テーマ

1 真空調理に関する研究

 真空調理は長期保存が可能であり、アンチオキシダント(抗酸化)調理として期待が持てます。また、真空調理は火を使用しないため、CO₂の削減にも寄与すると考えており、SDGsの観点からも今後、その特性を給食経営管理にどう組み込んでいくか、どのような可能性があるのかを研究として取り組んでいきたいと思っています。

2 AIを利用した食事調査法の開発に関する研究

 AI(Artificial Intelligence)の技術を搭載した食事記録アプリシステムは、簡便で負担も少なく、結果を瞬時に示すことができるため、管理栄養士が行う食事調査のツールとしても非常に活用性の高いものであると考えられるが、残念ながら実用性を示すエビデンスは少ないのが現状です。本研究によって、既存のAIの課題を抽出し、システムの改良に繋げれば、一般の方たちのセルフモニタリングの精度も向上し、その簡便さから、多くの人々が気軽に健康を手に入れることができるツールになると考えています。さらに、AIにより、現在の非効率的な食事摂取量推定のための時間が削減できれば、管理栄養士は限られた業務の時間でも、対象者のためにさらなる具体的な栄養計画の立案ができ、より多くの人たちに向けた栄養管理に時間を費やすことができると考え、本研究に取り組んでいます。

3 精神疾患患者の栄養・食事に関する研究

 我々の研究室では、メンタルクリニックでの調査において、普段の食生活で食事バランスや野菜摂取、減塩や成分表示を意識している人ほど精神健康度がよいという結果を確認しています。つまり、食生活への意識の高さと精神健康度は相互に関連しあっていることが示唆されました。現在報告されている横断的な研究の結果と、我々の結果から、健康的な食事や栄養素を取り入れることによって、うつ病などの精神疾患に対して防御的に、もしくは症状の緩和に寄与する可能性が考えられました。そこで、本研究室では、デイケアプログラム内でクッキングプログラムを立ち上げて、まずは自分で料理をすることによって食に興味をもっていただき、さらには日頃の食生活の内容を意識、向上させることができないかを検討していく予定です。

お知らせ・活動報告

・・・準備中・・・

 

受験生へのメッセージ

 これまでの「給食の運営」から真剣に「給食の経営管理」に向けて一歩先に進みたいと思っている方、現状の食事調査は時間がかかるものだと諦めている方、精神疾患患者の栄養・食事に関する研究に興味がある方はぜひ一度駿藤までご質問ください。

前のページに戻る