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誰もが幸せに
生活できることを目指して
社会福祉の目的は、誰もが幸せに生活できる社会の実現です。人びとの生活のしづらさを解決し、社会参加や自己実現を支援するための制度や政策、支援のための方法や技術の総体です。誰も排除せず、社会で生きる一人ひとりを大切にし、その人が目指す生活の実現のために、人間に対する幅広い知識と深い洞察力、鋭い感性を身につけ、専門的な知識や技術を修得していくことが必要となります。
社会福祉学科では、講義科目以外に、少人数の演習や現場実習を通して、学生同士がお互いに学びあいつつ、教員や現場の指導者からの手厚いサポートを受けることのできる体制と環境を整えています。また、他学科の学生とともに連携や協働のあり方を学び、将来、他の専門職や地域の人びとと手を携え、実践できる人材の育成を行っています。明日の社会福祉を担うみなさん、ぜひ私たちと一緒に学んでいきましょう。
社会福祉学科 教授
西村 淳
対談
社会福祉学科 3年
宗形 優
宗形さんはどうして本学で学ぼうと思ったのですか?
まず、福祉に関心を持ったきっかけは、中学、高校の時にしていたボランティア活動でした。
高齢者支援などのボランティアを実施していく中で、ケアマネージャーという職業に関心を持ち、福祉分野に進みたいという気持ちが芽生えました。そうした気持ちを抱いていた中で、本学のオープンキャンパスを訪れた際に、県立大学ならではのネットワークで実習先が充実していることを知り、本学への入学を決めました。
宗形さんはどんな学生さんですか?
私は「社会福祉の法と制度」などの科目を担当していますが、制度がそうなっているのだから、それに従いましょうではなく、実際に現場ではどうなっているのか、何が問題となっていて、どのように変えていけばよいのか、そういった問題意識を学生には持っていただきたいと考えています。
宗形さんは、何事にも問題意識を持って取り組んでいます。いつもニコニコしていて場を和ませてくれるのですが、ゼミのディスカッョンといった場面では、問題意識を持つべきところは、歯に衣着せずしっかりと発言してくれる頼もしい学生です。
ゼミでは学生にどのようなことを学んで欲しいですか?
「福祉は『まちづくり』である」と学生に伝えているのですが、従来の「まちづくり」といえば道路整備といったものだったものが、現在は、医療や福祉資源をまちにどのように配置していくかといったことが中心になっているかと思います。
ゼミでは、特に横須賀市内の「まちづくり」をテーマにしているので、公的なサービスだけではなくて、地域における住民、関係者、専門家などの方々が様々な形で支え合っている事例を見学し、そこから多くのことを学生には学び取ってもらいたいと考えています。
ゼミの活動を通じて成長できたことは?
民間や社会福祉協議会などにおける福祉活動の見学を通じて、まさに問題意識を持って、主体的に取り組まれている方たちのお話をお伺いすることができました。
そういった方々の取組に対する熱意や、それぞれの立場での考え方などを学んでいくことで、これまで受動的だった自分自身の主体性を高めることができたと感じています。
先生から宗形さんへのアドバイスは?
もう間もなく4年生ということで、これまで学んできたことを、将来、どのようにいかしていくのかを考える時期に入っているかと思います。
全てを就職に結びつける必要はないですが、問題意識を持って自分の将来のことを考えて欲しいということと、自分なりの夢を描き、その夢を追って欲しいということが、私が学生に期待することです。宗形さんは、やや恥ずかしがり屋なところがあり、自分が熱くなっているところを、他人に見せたくないと考えているところがあるので、そういった思いをもっと表に出してもらえればと思っています。
今後の目標はありますか?
高齢者や障がい者など、対象者の属性を前提とした課題に対応していくだけではなく、分野ごとに課題を切り分けた枠組みではとらえきれない複合的な課題が顕在化しているので、そうした課題に対する包括的な支援について、自分なりの考えを深めていきたいと考えています。
先生から受験生へのメッセージ
本学で学ぶ「ヒューマンサービス」にしても、あるいは「社会福祉」にしても、まち、社会、あるいはそれぞれの人に、どのような問題が生じていて、それに対してどのように対応していくべきなのかだと思います。
「社会福祉」というと、障がいや介護、あるいは児童虐待などに関心を持ち、それが「社会福祉」だというように、狭い視野で考えている人もいらっしゃるんですけども、必ずしも視野を狭める必要もなくて、社会をどのように変えていきたいのか、どのようにして社会や人の役に立つのか、社会のために何かをしたいという熱意を持っている人。そんな皆さんと共に学んでいきたいと思っています。
※学年は取材時のものです
※学年は取材時のものです