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栄養領域 五味郁子

臨床栄養管理学研究室について

 博士課程後期課程1名、前期課程5名の大学院生、学部卒論生(4年生、3年生)が所属し、研究チームをつくって研究を行っています。

臨床栄養管理学研究室という名称にしたのは、2021年度からです。それまでは、高齢者の栄養管理や、傷病者、特定保健指導における栄養教育に関する研究も展開していました。

現在は、臨床栄養の各論的な研究(疾患・病態別の栄養療法や栄養管理等)というよりは、入院患者や高齢者の栄養管理に関する研究を主に行っています。病院等に勤務する管理栄養士が大学院生として在籍していることもあり、臨床現場の管理栄養士から発信すべき研究の指導を行っています。

 ハノイ医科大学においてベトナム国初の管理栄養士養成に関わったり、科研費等でハノイの医療施設入院患者を対象に栄養調査を行った経緯もあり、ベトナム国ハノイとの取り組みが今もあります。

研究テーマ

1 入院患者の栄養管理に関する研究

 県内病院(特定機能病院、一般病院)との多機関共同研究を行っています。急性期の入院患者において管理栄養士による栄養管理のニーズ、病棟や疾患ごとの患者の栄養課題の特性や具体的な栄養管理の方法、栄養管理のアウトカム評価の分析を行っています。臨床現場の管理栄養士の多大なご協力のもと、病院の管理栄養士の配置に関する政策提言に資することを目的として、量的(実態、効果)、質的(栄養介入内容の見える化)に検討し、研究を推進しています。

2 栄養ケアの倫理に関する研究

 管理栄養士の栄養管理の対象が、ICUや救命救急病棟、終末期、障害児・者、患児等に拡充していくなかで、栄養ケアの困難事例も少なくありません。例えば、管理栄養士の専門性である栄養ケアが、患者本人や、家族、他職種にとって最善とはいえない場合もあります。そのような事例を臨床倫理の観点から分析し、どのような価値や要素が対立しているのか、そのような困難や課題をどのように捉え、対処したのか向き合うことから本研究はスタートしています。臨床倫理は、これからの臨床現場の管理栄養士に必要な知識・スキルであり、学習プログラムの構築を目指しています。

3 高齢者の栄養に関する研究

 介護予防教室におけるアウトカム評価、プロセス評価、ストラクチャー評価の検討や、地域在住高齢者の食生活支援に関する研究をしてきました。最近では、ある介護老人保健施設にご協力いただき、施設で提供されている嚥下調整食の調理プロセスによる栄養素の損失を調べ、その栄養状態の血中レベルの指標等を入所高齢者にも調査し、嚥下調整食と入所高齢者のある栄養素の栄養状態の関連を検討しました。高齢者の栄養管理に質の改善に資することをめざしています。

お知らせ・活動報告

【講義等】前期課程 臨床栄養学特論(前期)、臨床栄養学特論演習(後期)を担当しています。

【講義等】前期課程 栄養ケア・マネジメント特論も1コマ担当します。

【院生ゼミ】定期的に、平日の夜にzoomで院生ゼミを行っています。

【論文】博士後期課程の福岡さんの論文が、日本栄養士会雑誌65巻5号に掲載されました。

【学会等】第8回アジア栄養士会議(ICD、2022年8月19日~21日、パシフィコ横浜)に参加します(ポスター発表3演題)。

受験生へのメッセージ

臨床現場の管理栄養士が、学会に参加したり、エビデンスに基づいた栄養ケアを実践するために学術論文を参照することも多いと思います。そのようななか、自分の臨床業務を学術的にまとめてみたい、臨床業務の方法やマネジメントをステップアップしたいと考えている方、ぜひご相談ください。社会人の大学院生がほとんどです。どのように授業や研究と仕事を両立しているかについてもお答えします。栄養領域に限らず他領域の教員からの指導や助言、大学院生同士でディスカッションやあれこれ話す日々のなかで、研究手法のみでなく、視野が変わり、新しい価値を獲得する大学院生活になると思います。

メンバー

Prof. Ikuko Gomi

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D1 Risa Fukuoka

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M4 Asahi Toba

M2 Ayaka Itoh

M2 Noriko Tanaka

M2 Ryoko Negishi

M1 Tomoko Miyaji

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B4 Mayu Asakura

B4 Chinatsu Kato

B4 Chihiro Tanaka

B4 Satoe Funaki

B4 Rie Ishii

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