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Library Letter 2025/09 (Vol.5)

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 「Library Letter」は、図書室からの情報発信を目的に、教員や司書からのおすすめ本や調べ物に役立つミニ情報などを紹介します。
 所蔵している資料については、OPACへのリンクを表示します。附属図書館で所蔵している資料は、取り寄せが可能です。

新書フェア2025

新書とは、縦173mm×横105mm前後の本のことを言います。文庫よりも縦長で、小説やエッセイなどの単行本よりも小さいサイズです。

岩波新書(岩波書店)、ブルーバックス(講談社)、新潮新書(新潮社)など、様々な出版社から新書サイズの本が発売されています。

その中から図書室で所蔵している新書の一部を紹介いたします。

『武士の介護休暇:日本は老いと介護にどう向きあってきたか(河出新書 )』﨑井将之著 河出書房新社 2024年

江戸時代にも、病気や老いで介護が必要となる人がいて、その介護をしていた人がいました。当時の介護休暇制度や公的なケアサービスから、姥捨て物語まで、文献をもとに読み解きます。「昔の人たちも、今と同じように介護は大変だったんだな」など、共感と驚きがある一冊です。【司書:山本】

『疲労とはなにか:すべてはウイルスが知っていた(ブルーバックス )』近藤一博著 講談社 2023年

日本語の「過労死Karoshi」が英語でも通じるという話は有名ですが、そんな日本は「疲労研究」でも最先端だそうです。そんな日本で疲労研究を行っている著者が、疲労についてわかりやすく解説しています。タイトルは、「どれだけ疲れているかは、唾液中のヘルペスウイルスの数でわかる」という話から。詳しくは本文で! 【司書:山本】

『客観性の落とし穴(ちくまプリマー新書)』村上靖彦著 筑摩書房 2023年

「客観性」や「数値的なエビデンス」を絶対的なものとして扱いすぎてはいないでしょうか。客観性だけに価値を置くのではなく、「一人ひとりの経験」にも目を向けることの大切さを、著者は問いかけます。数字や競争が重視される現代社会で、息苦しさを感じている方にも手に取っていただきたい一冊です。【司書:相原】

『人生はそれでも続く(新潮新書)』読売新聞社会部「あれから」取材班著  新潮社 2022年

多摩川のタマちゃんを「見守る会」、本名「王子様」を改名した18歳、「生協の白石さん」など、かつてニュースになった人々の「その後」を追ったルポルタージュ集。数奇な出来事に関わった人々の、今だから語れるドラマに重みを感じます。一過性の話題で終わらせない記者の姿勢にも感銘を受けました。【司書:相原】

『東洋医学はなぜ効くのか:ツボ・鍼灸・漢方薬、西洋医学で見る驚きのメカニズム(ブルーバックス)』山本高穂・大野智著 講談社 2024年

肩こりのツボ。風邪気味の時に飲む葛根湯(漢方薬)。東洋医学は、生活の身近に存在しています。それらが「なぜ効くのか」を説明できますか。最新研究で明らかになってきたメカニズムを、事例をあげながら解説しています。最後の章では紹介しているツボは、すぐに実践できるため試したいと思います。【司書:松下】

『体質は3年で変わる(集英社新書)』中尾光善著 集英社 2023年

漢方薬を飲み続けたら体質が変わることがあるようです。本当に体質は変わるのでしょうか。体質は先天的な遺伝的要因と後天的な環境的要因の相互作用により3年で変わる「体質3年説」を、著者は提唱しています。ただし、変わると断言はしていません。3ヶ月ではなく3年。長いです。三日坊主にならないように体質改善に挑戦してみたいと思います。【司書:松下】

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