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看護領域 先端侵襲緩和ケア

先端侵襲緩和ケアについて

 先端侵襲緩和ケアは、がんを始めとする治療法が日々進歩する種々の疾患や、重篤な健康障害のために先端医療や侵襲的治療を受ける患者・家族の看護において、対象の理解と援助の基盤となる理論・概念、疾患や治療に伴う苦痛を緩和するために重要な看護実践です。先端侵襲緩和ケア特論・先端侵襲緩和ケア演習などの学習を通して、先端医療や侵襲的な治療を受ける患者・家族のケア提供システムを発展させるために必要な分析能力と論理的思考能力を身につけます。

 

 

 本学は、文部科学省の「ウィズコロナ時代の新たな医療に対応できる医療人材養成事業」の交付を受け、新型コロナウイルスの感染拡大以前の水準を越える実践的な教育プランの構築に取り組んでいます。

 新型コロナウイルスのパンデミックで、私たちは、未知のウイルスによる予測困難な健康状態の変化と、人と人とを隔てるディスタンスをとったケアの難しさに直面しました。先端侵襲緩和ケアでは、この体験を分析し、ウィズコロナ時代の新しい医療では、急激に変化する状況で発揮される判断力と行動力、ディスタンスを越えて心を通わせる共感性を柱に、教育プログラムを開発しています。急変対応のシミュレーション演習、テレナーシング演習などに取り組んでいます。

 ウィズコロナ時代の新たな医療に対応できる看護師の教育、シミュレーション教育の研究・実践に関心のある方は是非ご連絡ください。

※写真は、新型コロナウイルス感染症で療養されている人の看護に関するシミュレーション演習の様子です。

 

※説明会に出席できなかった場合、ご不明点がある場合等、何かございましたら、

 募集要項(6月上旬より公開中)に記載されている問い合わせ先にご連絡ください。

研究テーマ

 ・先端治療・侵襲性の高い治療を受ける患者・家族のケアに関する研究

 ・周手術期・救急看護・クリティカルケアに関する研究

 ・がんの診断・治療から終末期に至る療養過程の緩和ケアに関する研究

 ・がん看護、急性期看護に関するチーム医療と継続教育に関する研究

修了生のテーマ

 ・外来化学療法を受ける高齢がん患者のセルフケア能力とソーシャルサポートの関連(2014年度)

担当教員

指導教員

野村 美香 教授
 

 医療技術の進歩・発展はめざましく、先端医療により多くの人々の命が救われています。先端治療や侵襲的な治療を受ける人々は、生命や人生の危機に瀕する苦しみと治療による苦痛を同時に体験しています。先端侵襲緩和ケアは、この苦痛を緩和するケアを探求する分野です。

 私自身は、集中治療室での看護経験を経て、がん看護に取り組んでいます。どのような状況にあっても、その苦痛を体験している当事者の視点から捉えることを大切に、実践・研究に取り組んできました。

 がん、急性疾患、慢性疾患の急性増悪、外傷など、疾患や治療を問わず、様々な医療を受ける人々のケアについて、臨床の課題を科学的に探究しようとされる皆さんをお待ちしています。

 

 

指導補助教員

土井 英子 准教授
 

 治療期にあるがん患者とご家族は、がんの罹患によって命の有限性を認識しながら、治療に伴う苦痛や不快な症状に対処し、治療を継続しています。苦痛は、体験しているひとを小さな世界に留めてしまうと感じることがあります。がん患者が体験している苦痛は、多様で複雑に関係し合っており、科学的根拠に基づくケアの限界を感じることがあります。根拠となる研究を積み重ね新しいエビデンスを生み出していくことが、目の前の患者の苦痛緩和の近道であると信じています。治療期にあるがん患者の声に耳を傾け、よりよい看護実践に向けた研究を一緒に積み上げていきましょう。

 

 

大場 美穂 准教授
 

 これまで不活動による生理学的変化、クリティカルケア領域の看護師のストレスなどの研究を行ってきました。現在は、見たり聴いたり触れたりなどの五感を使ったアセスメントに加えて可視化できるデバイスを使用して客観的に傷や足を評価し、患者様の性格や生活習慣を考慮した危険な傷や足を守るためのケアシステム開発を目指して研究に励んでいます。また、理学や工学の専門家や企業等の多職種で共同研究を行っており、思ってもみないような方法で看護の問題が解決することに魅力を感じています。

 小さいことでも研究が患者様、ご家族、医療者、社会が抱える苦痛を緩和する糸口となるのは嬉しいものです。ぜひ一緒に研究しましょう。お待ちしております。

お知らせ・活動報告

4月 入学式・オリエンテーション

6月 大学院入試説明会

 

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