Research

戻る

研究内容紹介

戻る

花粉症等のアレルギー感作に食生活は影響するか?

氏名
山西 倫太郎
所属
栄養学科
研究分野
食品栄養科学
キーワード

栄養素、食品成分、アレルギー/免疫、レドックス

取り組み内容

【研究の目的】

「花粉症等のアレルギー問題の克服に、食生活の面からアプローチする」ことを目指しています。

【研究の背景】

アレルギーは免疫応答の一種であり、免疫系を“適正な状態”に保つことで予防できると考えられています。他大学等では、乳酸菌を用いてそのような状態に導こうとする研究が盛んに行われていますが、私たちはいくつかの文献や自分達の過去の研究結果から、“適正な状態”に関して、生体内の酸化還元(レドックス)状態に着目しており、これを中間指標として、栄養素を含む食品成分がこの指標に及ぼす影響について実験研究を行っています。最近の研究で、培養細胞系の培地にビタミンA関係の物質であるβ-カロテンやレチノールを添加すると、細胞内の代表的抗酸化物質であるグルタチオンの量が増加するという事実を発見しています。レチノイン酸を添加した場合には、増加しませんでした。この新しいビタミンA作用について、英文学術誌で発表しています。

その他に、飼料にβ-カロテン及びトコフェロール(ビタミンE)を添加して飼育したマウスでは、どちらも添加してない飼料(標準量のビタミンAとビタミンEは含む)で飼育したマウスと比べて、アレルギーを引き起こすIgE抗体力価が低下していること等を報告したこともあります。

【最近の主な研究テーマ】

現在は、前述のレチノール等によるグルタチオン増加の作用メカニズムの詳細を細胞レベルで明らかにすることに加え、食生活の欧米化の観点から、マウスを使って飼料のアミノ酸組成の差は生体内のレドックス状態ならびに免疫機能等に影響を及ぼすかについても研究しています。

 

メッセージ

栄養素・食品成分作用の分野で「まだ誰も知らない○○を明らかにする」ことに、遣り甲斐を感じています!

前のページに戻る