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政策分析・政策立案演習の授業で、県立中井やまゆり園の施設を訪問しました

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中井やまゆり園訪問(2024年2月8日)

 SHIの授業科目「政策分析・政策立案演習」の一環として、神奈川県立中井やまゆり園(指定障害者支援施設)を訪問し、施設を見学させていただくとともに、実際に対人援助に取り組まれる福祉職の職員に対するインタビューを行わせていただきました。

 

 中井やまゆり園は、障害者総合支援法に基づく障害者支援施設として、知的障害者の施設入所支援が行われています。2021年9月に障がい者に対する虐待事案が発覚したことを一つの契機として、従来の対人援助、そして施設運営のあり方を改め、「当事者目線の障がい福祉」に向けた抜本的な改革を目指して様々な試みが取り組まれつつあります。

 当日は、まず施設の概要についてご紹介いただいた後、実際に入所者による日中活動と支援者による支援の様子を拝見させていただいたうえで、各寮の居室や浴室、そして診療所などの施設環境の見学をさせていただきました。特に、当事者目線の支援の推進に向けた重要な取り組みである日中活動については、従来の刺激を極力排除することで事故やトラブルの発生可能性を最小化するというアプローチから、より当事者の尊厳に配慮された支援のありようへの移行を、文字通り園を挙げて模索・追求している様子がうかがわれました。

 その後のインタビューでは、こうした改革が支援者の強い使命感や高い職業倫理のもとで推し進められていることがあらためて確認されました。その一方で、実際の対人援助の現場においては、支援者の側に非常に多くの負荷やストレスが重くのしかかっている実態をつぶさにうかがうことができました。

「政策分析・政策立案演習」では、こうしたサイトビジットやインタビュー調査の結果を踏まえつつ、障害者支援施設において持続的により質の高いサービスを提供するべく、ICTをはじめとするデジタル技術を活用することで支援者の負荷を軽減しつつ、高い生産性を確保するための方策について提言としてとりまとめる予定です。

 

政策立案・政策提案演習について

 本演習は、地方行政・地域社会における政策課題・社会的課題を取り上げ、文献調査やインタビュー調査、データの収集と分析、アクションリサーチ等を通じて、その課題を克服するための具体的な手段を構想し、最終的には政策提言に取り組むものです。

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