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修士課程2年 石川雄一さんと口羽文 准教授が行ったDPCデータベースを利用した臨床疫学研究がAnnals of the Rheumatic Diseasesに公開されました

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 ヘルスイノベーション研究科 (SHI)修士課程2年の石川 雄一さんが口羽 文 准教授と行ったDPCデータベースを使った臨床疫学研究が、リウマチ学のLeading JournalであるAnnals of the Rheumatic Diseases (2022 Impact Factor 27.4)に公開されました。

 (公開された論文)

 https://ard.bmj.com/content/early/2023/09/19/ard-2023-224472?rss=1

 

<研究の概要>

 DPCデータベースは日本国内の1,000を超える中・大規模急性期病院から収集される診療履歴情報を含む入院患者データベースです。

 本研究では、重症ANCA関連血管炎に対する2種類の免疫抑制剤、リツキシマブ (RTX)とシクロフォスファミド (IVCY)の治療効果(短期生命予後と退院時の血液透析依存)と安全性(感染症の合併)について、傾向スコアを使って比較検討を行いました。

 短期生命予後はRTXとIVCYで有効性の差は認められませんでした。真菌感染症とニューモシスチス肺炎のリスクはRTXの方が低い可能性が示唆されましたが、退院時の血液透析依存はRTXでリスクが高い可能性が示唆されました。

 ランダム化比較試験の難しい、希少疾患かつ重篤な病態における最適な治療選択を考慮する上で重要な報告になるものと思われます。

 

<口羽准教授から論文公開にあたってのコメント>

 リアルワールドデータからの注意深いデータ抽出、データ解析を経て得られた知見です。この成果が実際の臨床現場において有意義な貢献となることを期待しております。

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