「HAL® 腰タイプ」はバッテリ駆動で3kgのコンパクトな軽量モデルであるため、施設のグループ運動で無理なく活用することができます。参加者は無償でこの介入プログラムを体験できます(撮影:湘南ロボケアセンター)
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ロボットによる介護予防プログラムを高齢者施設で初めて実施
~「未病指標」で効果を検証する社会実装研究~
本学大学院ヘルスイノベーション研究科では、未病コンセプトに基づく社会システムや技術の革新を起こすことができる人材の育成とともに、健康長寿社会を実現する研究活動を実践しています。
その一環として、このたび本学の成松宏人教授をはじめとする研究者が、自立支援ロボット「装着型サイボーグHAL®」を活用した介護予防プログラムを介護現場に実装するための研究を、神奈川県、CYBERDYNE株式会社、湘南ロボケアセンター株式会社、慶應義塾大学と共同して開始いたしますので、お知らせします。
1 研究の意義・目的
「HAL® 腰タイプ」を活用した介護予防プログラムについては、フレイル、プレフレイルと診断された高齢者を対象に、2019年にパイロット研究(参加者22名)を実施してプログラムの実行可能性と参加者の運動能力向上を実証し、2020年からはランダム化比較試験(参加者80名)を進めています。
今回の研究はこれをさらに発展させ、これまで湘南ロボケアセンター内で実施してきた介護予防プログラムを、実際の高齢者施設で実装可能か検討するとともに、スマートフォンで手軽に健康状態を確認でき、未病改善のアドバイスも得られる「未病指標」でプログラムの効果を検証します。
2 研究概要
本研究は、高齢者施設の入居者が施設内で介護予防プログラムに参加していただくものです。プログラムへの参加前後に、基礎的な身体機能や認知機能とともに、「未病指標」を測定します。
実施場所 (協力機関) |
社会福祉法人 聖隷福祉事業団 住宅型有料老人ホーム「藤沢エデンの園一番館」(藤沢市) |
対象者 | 65歳以上・要介護2までのグループ運動に自主的に参加できる入居者(最大20名) |
プログラム | 「HAL® 腰タイプ」を着用して、平行棒などを活用した転倒予防や負荷低減を目的にした トレーニングを、1回90分(休憩・装着準備を含む)、週2回 の頻度で計5週間(計10回)行う。 |
プログラム期間中における調査内容 | アンケートへの回答、血圧・身長測定、体組成測定、バランス機能評価、10m歩行による歩幅・速度、歩行率評価、5回椅子立ち上がりテスト、未病指標測定、iPadによる認知機能評価、立位年齢測定、活動量計測定など |
実施期間 | 2022年9月~2027年3月(一部、先行実施) |
「HAL® 腰タイプ」はバッテリ駆動で3kgのコンパクトな軽量モデルであるため、施設のグループ運動で無理なく活用することができます。参加者は無償でこの介入プログラムを体験できます(撮影:湘南ロボケアセンター)
公立大学法人神奈川県立保健福祉大学大学院
ヘルスイノベーション研究科
教授 成松 宏人
ヘルスイノベーションスクール担当部長 沖田
電話 044-589-3312 shi-press@kuhs.ac.jp
湘南ロボケアセンター株式会社
粕川センター長兼サイバーダイン営業企画
電話 0466-30-2360 FAX:0466-30-2361