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戻る吉田教授・錦谷客員研究員らが、第32回日本行動医学会学術総会にて優秀演題賞を受賞しました!
戻る吉田教授・錦谷客員研究員らが、第32回日本行動医学会学術総会(大会長:北里大学 堤明純教授)において、ポスター発表演題「職場の宴席・接待文化が労働者の生活や生産性に与える影響」で優秀演題賞を受賞しました!
日本行動医学会は、行動科学、心理学、生物学、心身医学、社会学、人類学、公衆衛生学等の知見を統合し、個人の行動変容から社会環境の整備まで幅広い領域に貢献する「行動医学」の発展を目指す学会です。近年は、科学的根拠(エビデンス)を社会実装していくことの重要性が高まっており、本総会でも「行動医学の実装戦略:エビデンス・プラクティス・ギャップを埋める」をテーマに活発な議論が行われました。
本研究では、日本企業に特徴的とされる職場の宴席・接待文化について、労働者の「仕事と生活の両立」や「仕事生産性」との関連を多面的に検討しました。2024年10月に東京都内企業の従業員を対象に調査を行い、宴席・接待に対する捉え方の違いによって群分けし、労働条件、健康状態、職場環境などとの関連を解析しました。
その結果、両立を肯定的に捉える群では、仕事生産性への悪影響が小さく、月当たり労働時間も短い傾向がみられました。さらに、心の健康や身体機能に関する指標が良好で、仕事の裁量度、上司・同僚からの支援、職場風土の心理的評価、休暇・テレワーク等の制度利用のしやすさも高いことが示されました。
以上より、長時間労働や健康状態の不良が重なると両立が難しくなる一方、柔軟な勤務制度と支援的な職場風土の醸成により、組織のコミュニケーション機能を維持しつつ、労働者の健康と生活の質を守る「健康的な宴席文化」の構築が可能であることが示唆されました。
受賞にあたってのコメント(吉田教授・錦谷客員研究員)
このたびは優秀演題賞という栄誉ある賞を賜り、大変光栄に存じます。本研究は、職場の慣行として語られがちな宴席・接待文化を、健康・労働・職場環境の観点から実証的に捉え直し、より実践的な職場改善につなげることを目指して取り組んできました。今後も、行動医学のエビデンスを現場の実装へと橋渡しできるよう、働く人々の健康とウェルビーイングに資する研究を進めてまいります。

贈呈式で大会長の堤明純先生(北里大学)から賞状を授与
