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戻るAI・養蜂・アントレプレナーシップが交差する2日間 ― 都市から未来のウェルビーイングを考える国際イベント開催
戻る2025年11月28日〜29日にかけて、銀座 → 渋谷 → 殿町 の3拠点をつなぎ、都市・自然・テクノロジーの関係性を探究する連続イベントを開催しました。フィールド体験、国際セッション、大学での特別講義が立体的につながり、参加者が都市の未来について多角的に考える2日間となりました。
① 銀座ミツバチプロジェクト見学ツアー
都市の屋上から自然との共生を体感するフィールド学習
日付:2025年11月28日(金)9:30–10:30
会場:銀座3丁目「紙パルプ会館」屋上
シリーズ最初のプログラムとして、銀座ミツバチプロジェクトの現場を訪問するツアーを実施しました。ツアーでは、都市型養蜂の成り立ちと理念、屋上ガーデン・テラスの見学、銀座産はちみつのテイスティング、を通して、都市の真ん中で自然と共生する仕組みを実際に体験しました。参加者は「都市の生態系サービス」に触れることで、午後の渋谷での議論に向けて、具体的な問題意識を得る機会となりました。

② SHIBUYA QWS アカデミア
「AIとミツバチは、共に未来をつくれるのか?」 ー テクノロジーと自然の共生から考えるソーシャル・イノベーション ー
日付:2025年11月28日(金)13:30–16:30
会場:SHIBUYA QWS(渋谷スクランブルスクエア15F)
■主催:SHIBUYA QWS Innovation協議会
■共催:早稲田大学グローバル科学知融合研究所/神奈川県立保健福祉大学イノベーション政策研究センター/Beyond 2020 NEXT PROJECT
■協賛:NPO法人銀座ミツバチプロジェクト/一般社団法人ミツバチプロジェクト・ジャパン
/Bass Center for Leadership Studies and Binghamton Center of Complex Systems, Binghamton University, State University of New York
■後援:日本ソーシャル・イノベーション学会
午後は渋谷のQWSで国際セッションが行われました。米国スタートアップ BuzzHive の共同創業者・CEO であるMichael “Mike” Bronikowski 氏 は、AIを用いたスマート巣箱やミツバチの行動解析など、自然理解におけるテクノロジーの最先端を紹介しました。
続いて、銀座ミツバチプロジェクト副代表 田中淳夫氏 が日本における都市養蜂の実践とコミュニティづくりについて語りました。
後半のワークショップでは、参加者はグループにわかれて、養蜂×教育、養蜂×観光、養蜂×まちづくり、虫×アートなどをテーマに対話を進めました。イベントには、昆虫や養蜂の研究を行う学生、養蜂実践者、大学研究者、高校生ら多用な参加者が集まり、活気ある議論の場となりました。

③ 殿町キャンパス:特別講義
「AI×自然×アントレプレナーシップ:ウェルビーイング社会をデザインする」
日付:2025年11月29日(土)10:40–12:10
会場:神奈川県立保健福祉大学 殿町キャンパス
形式:対面・英語講義
シリーズの締めくくりとして、殿町キャンパスにて特別講義が実施されました。
登壇者はMichael “Mike” Bronikowski 氏(BuzzHive CEO)、Dr. Chou-Yu (Joey) Tsai 氏(ニューヨーク州立大学ビンガムトン校 准教授)です。鄭雄一 ヘルスイノベーション研究科長の開会挨拶に続き、Bronikowski 氏は、AI解析による“ミツバチの言語”の理解や、気候変動下での生態系保全について講義を実施。Tsai 教授からは、アントレプレナーシップ教育・リーダーシップ・チームダイナミクスを軸として、社会的価値を創出する組織文化について解説がありました。その後、キン サンダー テイン講師のファシリテーションでQ&Aセッションを行いました。学生・教員からの質問も活発で、「AI × 自然 × 社会課題」の新しいつながりを学術的に深掘りする時間となりました。

今回の一連のイベントをコーディネートした島岡未来子教授は、成果を次のようにまとめています。
「今回の3イベントは、フィールド(銀座) → 共創的対話(渋谷) → 学術的深化(殿町)という3層構造で展開され、テクノロジー・自然・社会を横断する学びのプロセスを参加者に提供しました。都市における自然共生のリアリティ、AI技術がもたらす新しい理解の可能性、社会的価値を生み出すアントレプレナーシップが互いに結びつき、未来のウェルビーイング社会を構想するための手がかりが得られる2日間となりました。今後も、大学・地域・企業・国際パートナーが連携し、都市から生まれる新しいソーシャル・イノベーションのモデル構築を目指して活動を続けていきます。」
