イノベーション政策研究センター2024年度アニュアルレポート
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CIP ANNUAL REPORT 2024研究成果や政策提言、地域と活動の結果【目的1】18近年世界的に注目されています。生活習慣の改善は、個人の健康状態の改善だけでなく、医療費の削減、労働生産性の向上にもつながります。 本研究の目的は、研究代表者であるYOOが米国で開発した健 康教育プログラムを、日本の文化に合わせて改善し、普及させることです。この健康教育プログラムの特 徴は、演劇の手法を取り入れていることです。  本研究の総論的な目的は、YOOが米国で開発した健康  教育プログラムを、日本の文化に合わせて改善し、普及させることです。具体的な目的は、(1)この健康教育プログラムを担当するファシリテーター向けのマニュアルの作成とファシリテーターの育成、(2)この教育プログラムを実施して、経済学的評価を含む広義の評価を実施することです。・ワークショップのテーマに、外国にルーツがある方の医療へのアクセス障害を含める新しいプログラム開発を2023年10月から開始しました。このプログラムを共同開発しているカリフォルニア大学のRossini准教 授を、日本学術振興会の外国人招へい研究者として5月10日から6月10日まで早稲田大学にて招聘し、Rossini准教授による講演・ワークショップ(とアンケート調査)を6回実施しました。SHIでは5月25日(土)、実践教育センターでは10月1日に実施しました。本プログラムを評価するために実 施したアンケート調査の回答者は151名でした。・11月8日のME-BYOサミットにて実証事業の紹介と知事との即興劇の実演(大和市長も参加)を実施しました。・協力市町村の特定保健指導対象者の行動変容を促し、特定保健指導の実施率上昇などの効果を維持・向上できるかを実 証することを目的とし 、県 庁と共同でパイロット事 業を実 施しました( 本 学 が 受 託 )。葉 山町 で2023年11月27日に実施した実証事業から、介入6か月後の最終アンケート調査を2024年5月下旬に実施・回収しました。今年度の実証事業を11月-12月に、三浦市・開成町(新規)と葉山町(前年度からの継続)(2年度4カ所の合計N=29)で実施しました。2025年5月に、6か月後の(最終)アンケート調査を実施予定です。令和7年度の事業について、2月19日に座間市と面談しました。概要 個人の行動変容を促す健康教育プログラムの重要性は、進□状況 【目的1と目的2】・横浜市内の医療機関(糖尿病患者対象)での実証事業(N=5)を2024年1月から12月まで実施しました。・芸術家が健康教育に従事する実現可能性に関するオンライン調 査( 広義 の芸 術 家( N = 5 0 2 ; 演 劇の専 門 家(N=80)を含む)を、調査会社に委託して、2025年3月に実施しました。対面で実施した演 劇の専門家(N=3)を含めて分析を開始しました。・SHI講義の『健康教育劇場』(90分15回、履修者:SHI/学外(早 稲田大学、医療機関、演 劇の専門家)から5人/7人)の開講および受講生を対象としたアンケート調査を2024年12月から2025年2月にかけて実施しました。早稲田大学学生を対象に講義『健 康教育の理論と実践』( 10 0 分14 回 、履修 学生 数 14人 )とアンケート調 査を2024年10月から2025年2月にかけて実施しました。・ファシリテーター養成のためのマニュアル本である書籍『2分の即興劇で生活習慣を変える!健康教育プログラム』を出版(令和5年3月31日;社会保険出版社,111頁)。・作成したマニュアルを用いて、ファシリテーター育成を目的とするワークショップを継続的に実施(詳細上述)。【目的2】・3月下旬に、ワークショップ参加者を対象とした調査報告 書( 3 か 月 後 の ア ン ケ ート 調 査 の 分 析 を 含 む(N=29))を神奈川県庁に提出しました。・横浜市内の医療機関(糖尿病患者対象)で2024年1月から開始した実証事 業の報告書(2024 年12月で 介入と6ヶ月後の評価が終了(N=5))を、3月下旬に神奈川県庁に提出しました。予防医療教育プログラムの開発と評価プロジェクト

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