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研究内容紹介

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保健医療福祉の場におけるグループ活用

氏名
榊 惠子(「榊」はきへんに神)
所属
看護学科
研究分野
精神保健看護学,精神保健医療福祉
キーワード

グループプロセス,人間関係,メンタルヘルス

取り組み内容

研究:グループダイナミクスに注目し分析する研究を行っています。

1.アルコール専門病棟における患者-看護師関係と看護師の体験-グループワークに参加して- 2000年

アルコール専門病棟で実施されるグループプログラムでの参加観察および看護師へのグループインタビューによって、患者と看護師の人間関係と体験について明らかにした。両者の関係は非常に近く、次々と亡くなる患者の喪の作業を共有していた。

2.実習指導体験の再現と物語の書き換え-精神看護学教員のピア・グループの事例- 2008年

計30回実施した精神看護学教員グループでのインタラクションを明らかにした。共感的に響き合う対話に続いて、否定的で不確かな体験の繰り返しが現れたが、そこに生じた苦痛な感情をグループで耐えコンテインし続けることによって教員としての自己像が形作られるプロセスが生じていた。

3.高齢者を「生きる」をつくるグループ-小学校同窓生による器楽グループの活動過程- 2012年

小学校卒業50年後に開かれた指導教諭を含む同窓会を機に結成された器楽グループ「T」のメンバーにインタビューを行い、公表関連資料を含めたデータを相互参照しながら、グループとしての「T」の動きを再構成した。教諭の死、新曲への挑戦、メンバーの死の体験に並行して人間関係に変化が生じたが、演奏のなかで創り出された心の自由な空間では過去と現在の音、個々の死や存続のイメージが重なり合い、新しい音やカラーが生まれるグループの変化が生じた。個人のライフストーリーも「T」と重ねられて再構築されていた。 

 

実践:グループ実践も行ってきました。

現在、精神看護学教員のピア・グループを年10回実施している。教員どうしのピアの力を活用したサポートグループとして、約10年の実績を持っている。

 

関連翻訳書

組織のストレスとコンサルテーション―対人援助サービスと職場の無意識  アントン・オブホルツァー (編) ヴェガ・ザジェ・ロバーツ(編) 武井麻子監訳、榊惠子他訳  金剛出版 東京 2014年

 

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