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研究内容紹介

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病態栄養から食育まで

氏名
飯田 綾香
所属
栄養学科
研究分野
病態栄養学,栄養生理学,食育
キーワード

肝疾患(NASH),消化吸収,障害児者,AI

取り組み内容

【非アルコール性脂肪肝炎(NASH)の栄養療法に関する基礎的研究】

主に過栄養が原因で起こる脂肪肝の一部は、肝炎(NASH)から肝硬変・肝がんまで進行してしまう可能性があります。これまで、重症化する肝疾患といえばウイルス性肝炎(B型肝炎やC型肝炎など)が原因のものが多く、その対策に重点が置かれていました。しかし、治療の進歩によりウイルス排除が容易になり、今ではNASHが原因の肝硬変・肝がんが増えています。NASHはインスリン抵抗性(糖代謝異常)をベースとした多因子性の肝疾患であり、その発症機序や予防法・治療法は未だはっきりしていないのが現状です。私たちはNASH病態モデル動物を用いて、アミノ酸代謝異常やディスバイオシス(腸内細菌叢のバランス破綻)などの病態に関する研究、予防に有効な栄養素(アミノ酸[BCAA]、希少糖[D-アロース]、食物繊維[WSCA; water soluble cellulose acetate])や運動に関する探索研究を行っています。

 

文献:Iida A, et al: Analysis of amino acid profiles of blood over time and biomarkers associated with non-alcoholic steatohepatitis in STAM mice.Exp Anim. 68: 417-428, 2019

飯田他: 分岐鎖アミノ酸投与がNAFLD/NASH病態モデルマウスの肝脂肪蓄積に及ぼす影響. 機能性食品と薬理栄養. 12: 243 – 250, 2019

特許6391959:非アルコール性脂肪性肝炎の改善剤および改善用栄養組成物.

【障害児者の栄養状態・栄養管理に関する研究】

障害者及び障害児(以下、障害児者)が快適な日常生活を送り、一人ひとりの自己実現を目指すためには、障害児者の健康・栄養状態の維持改善への支援が重要ですが、その取り組みは今もなお遅れています。現在、私たちは通所事業所を利用している障害児者を対象に栄養食事に関する実態調査を実施しています。

 

厚生労働科学研究補助金(障害者政策総合研究事業):

障がい者が快適な日常生活を営むための食事提供等の実態把握及び改善手法の検証等のための研究(代表 中村丁次)2018.11~2020.3

【その他:ヒトを対象とした研究】

上記の他、ヒトの肥満や食事による腸内細菌叢の変化に関する研究、AI(人工知能)を用いた食事調査に関する研究に取り組んでいます。

メッセージ

今後、栄養教諭をキーワードとして、食育に関する研究にも取り組みたいと考えています。

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