■日時: 平成23年5月28日(土)・29日(日)
■場所: 神奈川県立保健福祉大学(神奈川県横須賀市平成町1-10-1)
■大会テーマ: 「豊かな自然と多様な人々の連携と体系化を目指して」
■会長あいさつ: 神奈川県立保健福祉大学学部長 中村丁次
日本食育学会の学術大会を神奈川県立保健福祉大学でお引受けできることを大変光栄に思っています。教員が、一丸となり取り組ませていただきます。
神奈川県は、来るべき高齢化社会へ対応すべき人材を育成するために、8年前、当大学を三浦半島の一角にある横須賀市に設立しました。三浦半島は、野菜と魚介類が豊富で、東京や横浜等の大消費地に近いことから、大規模な食糧基地にもなっています。豊かな大地からの野菜と江戸前の海産物は、多様な食生活を演出してくれる食材になると同時に、この地域で暮らす人々への食育活動の有効な教材ともなっています。このような地で、食育の意義や方法、さらに成果を議論することは、意義深いものになると信じています。
ところで、人間は古くから食事を生命の源とだと考え、適正な食物選択と食べ方をいろいろな方法で教育、継承してきました。近年、食育という言葉で、このような概念が一般化したのは「食育基本法」を基礎とした国の政策の影響が大きいと思います。当学会は、食育を研究課題として、いずれは「食育学」を形成することを目的に設立されたのだと理解しています。したがって、今回の大会が食育フェステイバルではなく、学会による学術大会であることには重要な意味があります。 なぜなら、学問とは、体系化された知識の集合体であり、体系化には、客観性、実証性、論理性、さらに反証可能性が求められるからです。
食育活動では、健康問題、食料の生産、加工、流通や食品の安全性の問題、適正な食べ方や食習慣などの教育の問題、さらに食文化や環境など、食事を中心とした多様な課題への取り組みが行われています。食育としての体系化は、このような多様な課題への取り組みを連携させ、さらに一つのベクトルへの統合化が必要になるのではないでしょうか? しかも、その作業の糸口は、単なる実験や調査を積み重ねるだけではなく、多様な領域からの実践的な活動報告と、多くの議論だと考えます。そのための場として、次回の学術大会が開催できれば幸せです。全国から多くの人々が参加されることを切に願っています。